重症心身障害児施設の仕事とやりがい

重症心身障害児施設とは、重度の身体上のハンデを持つ入所者の介護と療育を行う施設である。【参考→重症心身障害児施設で働く

在職するスタッフは、排泄、食事介助などの介護やレクリエーションの企画運営を通じ、入所者の日常生活をサポートしているが、全国的に施設数が不足しているのが現状だ。実際に介護を担当するスタッフは、保育士もしくは介護士の有資格者である。

介護業界の中では、比較的給与、賞与の待遇も高いとされており、男性職員も多く勤務している施設だ。身体を動かす時間が長い仕事内容のため、腕や足腰への負担が大きく、身体にかかる負担を軽減する介護技術のマスターが不可欠だ。

また、入所者が感染症にかかり院内感染が拡散するリスクが見過せず、日常的なうがいや手洗いなどの予防対策が欠かせぬ職場環境である。レクリエーションの立案や準備時間を勤務時間内に確保できず、帰宅後や休日返上で対処するケースも見られるなど、職員が抱える仕事量は少なくないのも特徴である。

しかし、毎日を一緒に過ごすことで、入所者との間に信頼関係が生じて笑顔を見せてくれる、家族の要望を満たすことで喜んでもらえるなど、やりがいを実感できる場面は少なくないのが魅力だ。学歴重視ではなく、体力と人柄とやさしい心遣いが求められる、誰かの役に立ちたいと考える人にマッチした仕事だ。最初こそ介護技術面で戸惑いを覚えることも想定されるが、それも経験値でクリアしてゆける。男女年齢を問わずにチャレンジできる介護の仕事のひとつである。